こんにちは。自閉症のJ君(特別支援学校 高等部1年)の父です。
あと2回、この夏が来たら、J君は卒業を迎えます。
そう気づいたとき、少し背筋が伸びました。中学部の頃は「まだ先の話」だと思っていた進路が、急に現実味を帯びてきたからです。
でも、何から手をつければいいのか分からない。学校からはまだ何も言われていない。周りの保護者も、この話題にはあまり触れない。
そこで、親として調べられることを全部調べてみました。この記事は、その記録です。同じように「そろそろかな」と思い始めた親御さんの参考になれば嬉しいです。
結論:高等部1年から動いても、早すぎることはない
いろいろ調べて、まず分かったのがこれでした。
進路が本格的に決まり始めるのは、高等部3年生の2学期ごろ。そこから逆算すると、3年生になってから動き出すのでは選択肢が狭まります。
多くの学校では、こんな流れになるようです。
| 学年 | 主な動き |
|---|---|
| 1年生 | 情報収集・見学(親が動ける時期) |
| 2年生 | 現場実習が本格化 |
| 3年生 | 実習を重ね、2学期ごろから進路決定 |
1年生の今できるのは「知ること」と「見ること」。これが2年生の実習先選び、3年生の決定につながっていきます。
卒業後の進路には、どんな選択肢があるのか
調べてみると、想像していたより選択肢がありました。整理します。
① 一般就労(一般雇用枠・障害者雇用枠)
企業に直接雇用される道です。障害者雇用枠なら、配慮を受けながら働けます。
② 就労移行支援
一般企業への就職を目指す人が、最長2年間、就職に必要な訓練やサポートを受けられるサービスです。「すぐに就職は不安」という場合の助走期間になります。
③ 就労継続支援A型
雇用契約を結んで働きます。最低賃金が保障されるのが特徴です。
④ 就労継続支援B型
雇用契約を結ばず、体調やペースに合わせて働きます。得られるのは賃金ではなく「工賃」で、金額は低めです。
⑤ 生活介護
働くことより、日中の活動や生活支援が中心のサービスです。
⑥ 自立訓練
生活能力の維持・向上を目的とした訓練を受けられます。働く前の準備期間として使う人もいます。
そして、統計を見て少し驚きました。
特別支援学校高等部の卒業生のうち、約6割が社会福祉施設等(就労系サービスを含む)に進んでいます。大学などへの進学はごくわずかです。
つまり「うちの子だけ福祉サービスに進むのかな」と不安に思う必要は、まったくない。それが最も多い道なんです。
調べていて分かった、大事なポイント3つ
① B型を希望するなら「就労アセスメント」が必要
これは知らないと戸惑うポイントでした。
特別支援学校の在学中に、卒業後すぐB型の利用を希望する場合、「就労アセスメント」を受ける必要があります。作業能力や生活能力を評価してもらう手続きです。
しかもこのアセスメントは、B型の利用を確約するものではなく、さまざまな可能性を視野に入れて行われるとのこと。つまり「B型がいい」と親が思っていても、別の選択肢を提案されることもあり得ます。
だからこそ、早い段階で複数の選択肢を見ておく意味があると感じました。
② 事業所によって中身がまったく違う
「B型」と一口に言っても、作業内容も雰囲気も事業所ごとに大きく違います。
軽作業が中心のところ、パソコン作業があるところ、農作業や飲食に関わるところ。同じ制度名でも、通う場所によって毎日はまったく別物です。
これは制度の解説だけを読んでいても分かりません。見学するしかない。
③ 高等部の夏休みに見学会をしている事業所がある
調べていて見つけたのがこれです。夏休みなどに見学会や体験会を実施している事業所がある。
学校の実習とは別に、親子で自主的に見に行ける機会があるということです。1年生でも参加できるところがあれば、早めに雰囲気を知れます。
親として、正直に不安なこと
ここからは、調べても答えが出なかったことです。
「うちの子に何が合うのか」が、まだ分からない。
J君は、言葉での意思表示が少ない子です。見学に連れて行っても、「ここがいい」とは言ってくれません。表情や行動から読み取るしかない。
選ぶのは親なのに、暮らすのは本人。この重さに、正直まだ整理がついていません。
もうひとつ。親が先に決めすぎないようにしたいとも思っています。
「この子には無理だろう」と親が決めた瞬間に、その選択肢は消えてしまう。でも実際には、中学の3年間で予想外にできることが増えた子です。
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だから今は、決めないために、知っておく。そんな段階だと思っています。
我が家がこれからやること
調べた結果、1年生の今やろうと決めたのはこの3つです。
- 選択肢の全体像を知る(この記事を書くこと自体が、その作業でした)
- 見学に行ってみる——制度名ではなく、実際の場所を見る
- J君の反応を観察する——言葉がなくても、行動は語ってくれるはずなので
実際に見学に行ったら、そのときのことも記録します。
まとめ
- 進路決定は高等部3年生の2学期ごろ。逆算すると1年生からの情報収集は早すぎない
- 選択肢は一般就労・就労移行支援・A型・B型・生活介護・自立訓練など
- 卒業生の約6割が社会福祉施設等に進む。福祉サービスは「特別な道」ではない
- B型希望なら在学中の就労アセスメントが必要
- 同じ制度名でも事業所ごとに中身は別物。見学するしかない
- 夏休みに見学会をしている事業所もある
我が家もまだ、答えは出ていません。一緒に考えていけたら嬉しいです。
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※本記事は2026年8月時点で調べた内容です。制度や手続きは自治体・学校によって異なる場合があります。詳しくは在籍校の進路担当や、お住まいの市町村の障害福祉窓口にご確認ください。
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