支援学校を選んでよかった|地域の小学校を断られた日から、十数年

少人数の教室を後ろから見学する保護者のイラスト 支援学校・学校生活
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こんにちは。自閉症のJ君(特別支援学校 高等部1年)の父です。

先日、J君の学校でオープンスクールがありました。これから支援学校を考えているご家族が、授業を見学に来られる行事です。

その様子を見ていて、十数年前の自分たちを思い出しました。

あのとき私たちは、支援学校に対して偏見を持っていました。

もともとは、地域の小学校を希望していました

我が家が最初に望んだのは、地域の小学校でした。

近所の子と同じ学校に通う。同じ校区で育つ。それが当たり前だと思っていました。

でも——加配がつかないという理由で、難しいと言われました。

そして教育委員会からも、支援学校をすすめられました。

ショックでした。

「うちの子は、地域の学校では受け入れてもらえないのか」

そういう受け止め方をしてしまった。当時の私には、それが精一杯でした。

正直に書きます。偏見がありました

その気持ちのまま、初めて支援学校のオープンスクールに参加しました。

白状します。当時、私には偏見がありました。

支援学校という場所に、どこか身構えていた。

どんな場所なのか知らないまま、「そこに通うことになる」という現実を、受け入れきれていなかったのだと思います。

でも、見学して目からうろこでした

実際に見て、印象が変わりました。

とても手厚い指導でした。

そして少人数制のクラス編成。一人ひとりに合わせた関わり方。

「これは、J君に合う」

見学の途中で、はっきりそう確信しました。目からうろこが出た、という感覚を今でも覚えています。

大人数の教室で埋もれるより、ここで一人ひとり見てもらう方が、この子は伸びる。

そう思えた瞬間に、迷いが消えました。

断られた学校の校長先生のこと

ひとつ、書いておきたいことがあります。

地域の小学校を断られたとき、当時の校長先生は、とても親切な対応をしてくださいました。

制度上、加配をつけられない。その事実を、丁寧に、誠実に説明してくださった。

そして後日談があります。

姉が卒業した中学校のクラブの演奏会でお会いしたとき、覚えていてくださったんです。

こちらから挨拶をすると、あの時のことを覚えていて、声をかけてくださいました。

断られたことと、冷たくされたことは別です。あの校長先生には、今も感謝しています。

そして十数年。あの選択は正解でした

J君は今、特別支援学校の高等部1年生です。

この十数年で、できるようになったことは数えきれません。

学校の用意も、入浴も、トイレも、薬を飲むことも。歯医者も、散髪も、映画館も。

そのほとんどが、中学部に入ってからでした。

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もし地域の小学校に無理に通わせていたら、こうはならなかったかもしれない。

あのとき断られたことが、結果的にはよかった。

今ならそう言えます。

先日のオープンスクールで、それを確かめました

そして先日の、オープンスクール。

教室に入ると、J君は私が来ていることに気づいていました。

でも——知らんぷり。

こちらを見もせず、先生の話を聞いて、言われたことをしっかり実行していました。(少し先走ることもありますが)

小さい頃なら、親を見つけた時点で気が散っていたはずです。今は「父が来ている」と分かったうえで、授業に集中し続けられる。

そして何より——ずっとニコニコしていました。

J君は、学校での様子を言葉で教えてくれません。だから親は、こういう機会にしか確かめられない。

あの表情が、答えでした。

この子は、毎日楽しくここへ通っている。

学校は、いつも通りの姿を見せていました

もうひとつ、印象に残ったことがあります。

学校は、見学者向けに特別なことをしていませんでした。

演出することなく、いつも通りの授業。子どもたちも、先生方も、普段のまま。

これは信頼できることだと思います。見せるための一日ではなく、本当の一日を見せている。

十数年前、私が見たのも——たぶん、そういう「いつも」でした。だから確信が持てたのだと思います。

これから見学に行く方へ

在校生の親として、伝えたいことを書きます。

① 子どもたちの表情を見てください

これが一番だと思います。

楽しそうか、緊張しているか、無表情か。

先日、J君はニコニコしていました。それを見て私は安心しました。同じように、教室の子どもたちの顔を見てください。

② 授業の「静けさ」を感じてください

支援学校の授業は、想像より静かです。

大人数で騒がしい教室ではなく、少人数で、一人ひとりのペースで進む。その空気を、実際に感じてほしいと思います。

③ 先生と子どもの距離を見てください

指示を出すだけの関係か、名前を呼んで関わっているか。

その距離感は、入学後の毎日にそのまま出ます。

④ 「うちの子がここにいる姿」が浮かぶか

最後は、これです。

理屈ではなく、この教室に、この先生たちの中に、わが子がいる姿が想像できるか。

私はそれが浮かんだから、決めました。

⑤ 相談は、希望すれば受けられます

うちの学校では、オープンスクールで希望者に個別相談も行っています。

聞きたいことがあれば、遠慮せず聞いてください。見学だけで帰る必要はありません。

偏見は、見れば消えます

これが一番伝えたいことです。

支援学校に対して偏見を持っていた親が、ここにいます。

そしてその偏見は、一度見学しただけで消えました。

手厚い指導。少人数のクラス。一人ひとりに合わせた関わり。

パンフレットを読んでも、ネットで調べても、この空気は分かりません。行かないと分からない。

今、地域の学校か支援学校かで迷っている方へ。

あるいは——断られてショックを受けている方へ。

まず、見に行ってください。決めるのは、その後でいい。

まとめ

  • 我が家は地域の小学校を希望したが、加配がつかず断られた
  • 教育委員会からも支援学校をすすめられ、ショックを受けた
  • 偏見を持ったまま、初めての見学へ
  • でも手厚い指導と少人数制を見て、確信が持てた
  • それから十数年——あの選択は正解だった
  • 見学で見てほしいのは子どもたちの表情・授業の空気・先生との距離
  • そしてわが子がそこにいる姿が浮かぶか

同じ時期にいる方の、参考になれば嬉しいです。

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※本記事は在校生の保護者としての体験です。就学相談の進め方や支援体制は自治体・学校により異なります。詳しくはお住まいの教育委員会や各学校にご確認ください。

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