こんにちは。自閉症のJ君(特別支援学校 高等部1年)の父です。
進路について調べていて、私の思い込みが一つ壊れました。
「就労選択支援は、3年生になったら受けるもの」——そう思っていたんです。
違いました。高等部1年からでも使えます。しかも複数回。
この記事は、2025年10月に始まったこの新制度について、親として調べたことの記録です。
▶ 支援学校の進路、親はいつから動けばいい?高等部1年の父が調べたこと
就労選択支援とは何か
2025年10月1日に始まった、障害福祉サービスの一つです。
目的は明確で、障害のある人が、自分の希望や能力、生活環境に合った働き方を選べるようにすること。
具体的には、こんなことをします。
- 作業体験
- 標準化された検査
- 面談
これらを通じて、本人の強みや課題を整理し、次にどのサービスを使うか、あるいは一般就労を目指すかを検討します。
大事なのは、これは進路を一方的に決めるためのものではないということ。本人の意思を尊重しつつ、選択を支える役割だとされています。
【重要】高等部の全学年が対象
ここが、私が一番驚いた点です。
厚生労働省と文部科学省の連携通知には、こう明記されています。
- 対象は高等部3年生(卒業年次)だけではなく、全学年で利用可能
- 在学中に複数回利用してもよい(例:2年次に自己理解のため、3年次に進路決定のため)
- 「卒業年次より前の早期利用」が推奨されつつある
つまり——1年生の今からでも使えるし、むしろ早い方がいいとされている。
「3年生になったら学校から案内があるだろう」と待っているのは、もったいないかもしれません。
対象になるのは、こんな人
対象は幅広く設定されています。
- 就労移行支援、就労継続支援A型・B型の利用を希望する人
- すでに就労系サービスを利用していて、今後の働き方を見直したい人
- 特別支援学校の高等部に在籍する生徒(学年は問わない)
原則18歳以上とされていますが、特別支援学校の高等部生など、卒業後の進路を模索する若年層も利用できます。
いつ、どこで受けるのか
実施のタイミング
調べた範囲では、夏休み・冬休みなどの長期休暇や、放課後を中心に実施されることが多いようです。
学校がある平日の日中に抜けるのではなく、学校生活に影響しにくい時期に組まれるわけです。
実施の形
- 事業所に通う形
- 支援員が学校や職場実習先に訪問する形
後者も検討されているとのこと。通所が難しい子でも受けられる可能性があるということです。
利用期間
原則1ヶ月。ただし、適性を把握するために作業体験を継続する必要がある場合は、2ヶ月まで延長されます。
学校との連携がある
これも知っておきたい点です。
- 学校と就労選択支援事業所は、本人・保護者の同意を得たうえで「個別の教育支援計画」を共有して連携する
- アセスメントの結果票は、進路指導・保護者会・ケース会議で活用される
つまり、第三者の目で見た評価が、学校での進路相談の材料になるということです。
親と学校だけで話していると、どうしても視野が狭くなります。そこに外部の専門的な視点が入るのは、悪いことではないと思いました。
どこで受けられるのか
就労選択支援を提供できるのは、都道府県から指定を受けた事業所です。
指定の基準には、こんな条件があります。
- 過去3年以内に3人以上の利用者を一般就労させた実績がある
- 就労選択支援専門員を配置している
中立性と専門性を担保するための基準です。どこでもできるサービスではない、ということですね。
お住まいの地域の事業所については、市区町村の障害福祉担当窓口に問い合わせるのが確実です。
誤解しやすい点:結果に縛られるわけではない
調べていて安心したことがあります。
アセスメントの結果は、あくまで「推奨」です。
結果がどうであれ、一般就労(障害者雇用・オープン就労)を選ぶこともできますし、「今はサービスを使わずに家で過ごす」という選択も可能です。
就労選択支援は「選択肢を広げる場」であって、「特定のサービスに縛る制度」ではありません。
「B型と判定されたら、B型しか選べなくなる」——そういうものではない、ということです。
親として、これをどう受け止めたか
正直に書きます。まだ受けていません。
高等部1年の今、この制度を知ったところです。学校からの案内もまだありません。
でも、調べてみて思いました。
J君の「働く力」を、私はちゃんと分かっているだろうか。
家庭では、身辺のことは自分でできます。箸も上手だし、水泳も9年続けている。でもそれは「家族の目で見た評価」です。
第三者が、標準化された検査と作業体験を通して見たら、何が見えるのか。
それを知ることは、進路を決めるためというより、この子を理解するために価値がある気がしています。
早めに受けてもいい制度なら、急がずとも、動き出す準備はしておきたい。
まとめ
- 就労選択支援は2025年10月1日に始まった新しい障害福祉サービス
- 作業体験・検査・面談を通じて、本人に合った働き方を検討する
- 高等部の全学年が対象。3年生を待つ必要はない
- 在学中に複数回利用してもよい。早期利用が推奨されつつある
- 長期休暇や放課後に実施されることが多い
- 利用期間は原則1ヶ月(最長2ヶ月)
- 学校と個別の教育支援計画を共有して連携する
- 結果は推奨であり、縛られるものではない
- 提供できるのは都道府県の指定を受けた事業所のみ。窓口は市区町村へ
アセスメントの先にある選択肢
就労選択支援は「選択肢を広げる場」です。では、その先にはどんな道があるのか。
地域の事業所は市区町村の障害福祉窓口や基幹相談支援センターで紹介してもらえますが、あわせて知っておくと比較しやすい選択肢もあります。
働く前の準備期間:自立訓練
すぐに就労系のサービスへ進むのではなく、生活能力の維持・向上を目的とした訓練を受ける道もあります。「まだ働くイメージが持てない」という場合の助走期間になります。
一般就労という選択肢
アセスメントの結果に縛られる必要はありません。企業に直接雇用される道も、当然に選べます。障害者雇用に特化した人材紹介サービスなら、本人の特性や必要な配慮を踏まえたマッチングを支援してもらえます。
我が家も、これから動き出します。実際に受けたら、そのときのことも記録します。
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※本記事は2026年8月時点で調べた内容です。制度の運用は自治体・学校によって異なる場合があります。詳しくは在籍校の進路担当や、お住まいの市町村の障害福祉窓口にご確認ください。


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