こんにちは。自閉症のJ君(特別支援学校 高等部1年)の父です。
卒業後の進路を調べていて、知らないと詰むことが分かったものがあります。
障害福祉サービス受給者証。
就労継続支援B型も、A型も、就労移行支援も、生活介護も——これがないと利用できません。そして意外なことに、療育手帳を持っていても、受給者証は別に取る必要があります。
この記事は、親として調べた「受給者証の取り方」と「いつ動けばいいか」の記録です。
▶ 支援学校の進路、親はいつから動けばいい?高等部1年の父が調べたこと
受給者証とは何か
障害福祉サービスを、公的な給付を受けながら利用するための証明書です。市区町村が発行します。
記載されるのは:
- 利用できるサービスの種類
- 支給量(月に何日利用できるか)
- 支給決定期間(有効期限)
- 利用者負担の上限額
療育手帳や障害者手帳とは、まったく別のものです。手帳は「障害があることの証明」、受給者証は「このサービスをこれだけ使っていい、という許可証」。役割が違います。
だから手帳を持っていても、受給者証は改めて申請が必要です。
そして逆に——手帳がなくても受給者証は取れます。医師の診断書や意見書、自立支援医療受給者証があれば申請できる。「手帳がないから福祉サービスは使えない」と諦める必要はありません。
いちばん大事なこと:順番を間違えない
ここが私が一番驚いた点です。
受給者証の申請は、原則として「利用したい事業所が決まってから」行います。
つまり流れはこうです。
- 事業所を探す・見学する
- 利用したい事業所を決める
- その事業所に利用の意思を伝える
- そこから受給者証を申請する
「先に受給者証を取っておいて、それから事業所を探そう」ではないんです。逆でした。
だから、見学が先。前回書いた「見学に行くしかない」という結論は、手続きの順番から見ても正しかったことになります。
▶ 就労支援の見学、言葉で答えられない子の親は何を見ればいいのか
申請から交付までの流れ
調べた範囲では、おおむねこの6段階です。自治体によって細かな違いがあります。
① 市区町村の障害福祉担当窓口に相談
まずここです。「何に困っていて、どんな支援が欲しいか」を具体的に伝えると、案内がスムーズになります。
② 申請書を提出
窓口で記入できます。必要なものは後述します。
③ 相談支援専門員と「サービス等利用計画案」を作る
どのサービスを、どのくらい使うのか。一週間の生活の流れはどうなるか。これを計画書の形にします。
相談支援事業所の専門員と一緒に作るのが一般的です。
④ 認定調査(聞き取り調査)
認定調査員が、本人の状況を聞き取ります。自宅を訪問して行われることもあります。
生活の状況、心身の状況、就労や生活の目標について聞かれます。難しい試験ではありません。
⚠️ 言葉で答えられない子の場合、ここは親の同席が必須です。本人の状況を正確に伝えられるよう、事前にメモを用意しておくと安心です。
⑤ 審査・支給決定
市区町村が審査し、適切と判断されれば支給決定。
⑥ 受給者証が郵送で届く
決定通知書とともに、自宅に届きます。
【最重要】交付まで1〜2ヶ月かかる
これが、卒業から逆算するうえで決定的です。
申請から交付まで、おおむね1〜2ヶ月が目安とされています(自治体の状況により変動)。就労移行支援など一部のサービスでは2〜3週間で出ることもあるようですが、1ヶ月以上かかることもあると考えておくべきです。
つまり——
3月に卒業して4月から通いたいなら、遅くとも1〜2月には事業所を決めて申請している必要がある。
その前に見学・体験があり、さらにその前に事業所探しがある。3年生の夏には動き始めていないと、間に合わない計算です。
だからこそ、1年生の今から情報収集する意味があると改めて思いました。
申請に必要なもの
自治体によって異なりますが、一般的にはこのあたりです。
- 申請書(窓口で記入できる)
- 障害者手帳(身体・療育・精神いずれか)
※持っていない場合は医師の診断書・意見書、または自立支援医療受給者証 - マイナンバーが分かるもの
- 本人確認書類
- 収入が分かる書類(自治体により必要)
- 印鑑(自治体により必要)
⚠️ 必ず事前に窓口へ確認してください。自治体ごとに必要書類が違います。一度で済ませたいなら、電話で聞いてから行くのが確実です。
「暫定支給決定」という仕組み
就労移行支援や自立訓練など、利用効果の見極めが必要なサービスでは、本格的な支給決定の前に「暫定支給決定」が行われることがあります。
最大2ヶ月間のお試し期間を設けて、そのサービスが本当に本人に合っているか、継続すれば目標が達成できそうかを、利用者・事業者・市区町村が一緒に確認する仕組みです。
結果として継続が適切と判断されれば、正式な支給決定になります。
利用料はいくらかかるのか
費用の大部分は国と自治体が負担し、利用者の自己負担は原則1割です。
さらに、所得に応じて1ヶ月あたりの自己負担上限額が定められており、それを超える支払いは発生しません。
この仕組みにより、多くの方が無料または非常に低い負担でサービスを利用できています。
具体的な金額は世帯の所得によって変わるので、窓口で確認してください。
ひとりで抱えなくていい
調べていて、少し安心したことがあります。
申請には、書類の準備、相談支援専門員との調整、聞き取り調査と、それなりに手間がかかります。でも、ひとりでやる必要はありません。
基幹相談支援センターという公的な相談窓口があります。障害福祉サービスの利用に関する相談を、無料で受けてくれる場所です。電話でも、窓口でも、訪問でも対応してもらえます。
「何から始めればいいか分からない」という段階でも相談していい。そのための窓口です。
まとめ
- 受給者証がないと、B型もA型も就労移行支援も利用できない
- 療育手帳を持っていても、受給者証は別に申請が必要
- 逆に、手帳がなくても医師の診断書等で申請できる
- 申請は「事業所が決まってから」——見学が先
- 流れは:窓口相談 → 申請 → 利用計画案の作成 → 認定調査 → 支給決定 → 交付
- 交付まで1〜2ヶ月。卒業から逆算して動く必要がある
- 自己負担は原則1割・上限額あり。多くは無料か低額
- 基幹相談支援センターに無料で相談できる
我が家もこれから、この道を通ることになります。実際に手続きを進めたら、そのときのことも記録します。
▶ 自閉症の息子の卒業後の進路を考える|就労継続支援B型・工賃・デイサービス、親として悩みながら見学へ
※本記事は2026年8月時点で調べた内容です。手続き・必要書類・期間は自治体によって異なります。必ずお住まいの市町村の障害福祉担当窓口でご確認ください。

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